第05回 ヴント:『民族心理学』

発達科学の先人たち
第05回 ヴント:『民族心理学』

星薫


1.ウィルヘルム・ヴントの生涯
2.ヴントの実験心理学
3.『民族心理学』


1.ウィルヘルム・ヴントの生涯

1832年8月16日 – 1920年8月31日 ヴィルヘルム・ヴント

ヨハンネス・ミュラー(実験生理学の父)の門下生

ヘルマン・フォン・ヘルムホルツから、多くの思想的影響を受ける

2.ヴントの実験心理学
構成心理学:人の意識というものは単純な要素の集まりからなるものであり、注意深い観察や測定、実験によって化合物のように分析したり、記述することができるものだと考えた。

自己観察によって、精神と肉体は別物で、並行して存在す(精神物理的並行)と考え、心理学の目標は、心を簡単な要素に分析して、それらの要素から成り立っている各種の形式を見つけ出すことであると考えた。

構成心理学の主張に対する反論を提示しようとする努力が結実したものとしてゲシュタルト心理学などの心理学が誕生した。

3.『民族心理学』

第一章 原始人
一、原始人の発見
二、原始人が外部に表現した文化
三、結婚・家庭の起源
四、原始社会
五、言語の始まり
六、原始人の思想
七、呪術・魔における最初の信仰
八、芸術の始まり
九、原始人の知識・道徳の特徴
第二章 トーテム崇拜時代
一、トーテム崇拝の一般性質
二、トーテム文化の諸段階
三、トーテム種族組織
四、異族結婚の起源
五、契約結婚の様式
六、トーテム異族結婚の原因
七、一夫多妻・一妻多夫の諸形式
八、トーテム崇拝の発達形式
九、トーテム観念の起源
一〇、タブー戒律
一一、トーテム時代の霊魂信仰
一二、呪物の起源
一三、動物祖先と人間祖先
一四、トーテム祭儀
一五、トーテム時代の芸術
第三章 英雄と神々との時代
一、英雄時代の一般性質
二、英雄時代の外形文化
三、政治社会の発達
四、政治社会における家庭組織
五、階級の分化
六、職業の分化
七、都市の起源
八、法律体系の始め
九、刑法の発達
一〇、法律職能の分化
一一、神々の起源
一二、英雄物語
一三、天地創造神話と諸神系譜神話
一四、霊魂と来世との信仰
一五、神祭儀の起源
一六、祭儀執行の諸形式
一七、英雄時代の芸術
第四章 人類への発達
一、「人類」の概念
二、世界帝国
三、世界文化
四、世界的諸宗教
五、世界史

民族心理学―人類発達の心理史 (1959年)


発達科学の先人たち
目次
1 発達科学と先人の足跡
2 アリストテレス:『心とは何か』
3 貝原益軒:『和俗童子訓』
4 ダーウィン:『人及び動物の表情について』
5 ヴント:『民族心理学』
6 デュルケム:『道徳教育論』
7 シュタイナー:『子どもの教育』/『教育術』
8 モンテッソーリ:『子どもの発見』
9 バートレット:『想起の心理学』
10 ピアジェ:『思考の心理学』
11 ハーロウ:『愛のなりたち』
12 アリエス:『〈子供〉の誕生 アンシァン・レジーム期の子供と家族生活』
13 清水義弘:『試験』
14 土居健郎:『「甘え」の構造』/『続「甘え」の構造』
15 先人たちと現代社会

Pocket
LINEで送る

“第05回 ヴント:『民族心理学』” への2件の返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA