第11回ハーロウ「愛のなりたち」

発達科学の先人たち
第11回ハーロウ「愛のなりたち」
森 津太子

愛情についてサルを使って実験をした有名な心理学者
ハリー・ハーロウ
ラットの食餌行動の論文で博士号を取得

愛のなりたち

【五つの愛情系】
「母性愛」,「子どもの愛情」,「仲間の愛情」,「異性愛」,「父性愛」

これら五つの系等の愛情は、別々に切り離されたものではなく、
常に各々が重なり合い、連続し、さまざまな様相を持って展開していく。

【母性愛・子どもの愛】
母親は子どもの飢えや渇きを満足させ、外的から守る。それ以上に重要
なのは、身体を密着させることによって「接触の慰撫」を与えること。

ジョン・ボウルビィ
カモなどの鳥の雛に見られる刷り込みと同じような機構が、生物には備わっている。

①柔らかい布製の母親模型
②針金でできた母親模型
③授乳付きの柔らかい布製の母親模型
④授乳付きの針金でできた母親模型


柔らかい布製の母親模型に子ザル達は抱きついたそうです
この実験から母親とは単に授乳する存在ではなく
子供にとって抱きついて心地よい存在なのだということが分かったそうです

①身の毛もよだつような鬼の
形相をした母親模型
②近づけは吹き飛ばさる母親模型
③抱きつけば歯がガタガタ揺れるほどの母親模型
④抱きつけば針が出て跳ね飛ばされる母親模型

実験の結果
どの母親模型であっても子ザルはこの母親模型に抱きつこうとしたそうです

この実験から分かったことは
子供はどんなに親に虐待されようとも何度も何度も母親に抱きつこうとすることが分かったそうです
→基本的な欲求が満たされたとしても、子どもは母を追い求める。
「恐ろしい怪物のような母親」であっても、子ザルは離れようとしなかった。

【安全基地】
子どもが母親に自ら接触できると、今度は母親の手の届くところから、
少しずつ離れて探索を始める。何かあると母親のところに戻る。

【仲間の愛情】
長期にわたって社会的な欲求を満たし、個人の経験を組織して、
「異性愛」への条件を整える。

つまり、仲間どうしで適切な遊びが行われないと、異性愛も育たない。
大人になって異性と一緒にされても、愛情関係を結べない。

比較心理学
愛の正体が知りたくて。科学者が行った奇妙な8つの愛情実験


発達科学の先人たち
目次
1 発達科学と先人の足跡
2 アリストテレス:『心とは何か』
3 貝原益軒:『和俗童子訓』
4 ダーウィン:『人及び動物の表情について』
5 ヴント:『民族心理学』
6 デュルケム:『道徳教育論』
7 シュタイナー:『子どもの教育』/『教育術』
8 モンテッソーリ:『子どもの発見』
9 バートレット:『想起の心理学』
10 ピアジェ:『思考の心理学』
11 ハーロウ:『愛のなりたち』
12 アリエス:『〈子供〉の誕生 アンシァン・レジーム期の子供と家族生活』
13 清水義弘:『試験』
14 土居健郎:『「甘え」の構造』/『続「甘え」の構造』
15 先人たちと現代社会

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