第15回 死ぬということ 死にゆく人々と残される人々の心理について、悲嘆反応や喪の作業などの理論をふまえ、そのプロセスをたどるとともに、心理臨床的支援について論じる。 【キーワード】 悲嘆反応、喪の作業、自死、デス・エデ…
第15回 進化心理学の限界と展望 第15回では、これまでに学んできた進化心理学の限界を理解し、今後どのような研究が必要かを展望する。 【キーワード】 なぜなぜ物語、進化的ミスマッチ仮説、再現性の危機 1.進化的ミスマッチ…
第14回 自己の錯覚 錯覚は、客観的には誤った認識であっても、必ずしも有害なものとは限らない。健康な精神の持ち主は、現実を自分に有利に歪めて認識する傾向を持っており、これはポジティブイリュージョンと呼ばれる。こうした自己…
第13回 科学的思考と錯覚 実際には科学としての要件を備えていないのに科学的主張のように見える言説は、疑似科学と呼ばれる。多くの疑似科学には、科学の方法論やデータ解釈に関する錯覚が複合的に生じている。血液型性格学など、現…
第12回 原因と結果をめぐる錯覚 出来事の原因は何であるかを考える心の働きが、原因帰属推論である。この推論は、人の心理にとって、私たちが思っている以上に重要な役割を果たしている。この帰属推論が、人の動機づけを左右し、対人…
第14回 認知症の人に対する支援 認知症の人が地域で生活していくためには、医療介護の専門職との連携が重要である。認知症の人の心理をふまえ、支援にあたっての基本的な考え方や認知機能の低下による課題とその対応について、家族へ…
第13回 高齢者に対する心理臨床(2)―心理的介入のための方法― 高齢者に対する心理的支援のための方法について、高齢者への理解から心理的介入、評価に至る過程について、ケースフォーミュレーションの流れに準拠しながら、事例を…
第12回 認知症の理解 認知症は頻度が高く、生活に大きな影響を与えることから、高齢者の心理的問題を考える上で重要なテーマである。ここでは、認知症の原因疾患と主な症状とその検査、治療法について解説する。 【キーワード】 認…
第14回 福祉分野の心理臨床 福祉分野における心理臨床について、児童福祉、障害者福祉、高齢者福祉の3つに分けて、基盤となる法規や制度、支援の対象、心理職の職務や期待される役割について概説する。 【キーワード】 児童相談所…
第13回 教育分野の心理臨床 教育分野の心理臨床について俯瞰的に概説する。とくに、スクールカウンセリングにおいて関心の高い不登校、いじめ、自死などについて言及する。 【キーワード】 スクールカウンセリング、スクールカウン…
第12回 医療分野の心理臨床 まさに生老病死にかかわる医療分野の心理臨床について、その特徴を解説しつつ、この領域における臨床心理学の位置付けや役割について講じる。 【キーワード】 多職種連携、生物-心理-社会モデル、保健…
第14回 発達と環境:メディアの影響 発達に関与する環境要因はさまざまなものがあるが、ここでは電子メディア(テレビやゲーム、インターネットなど)を取り上げ、それらが子どもの発達や行動に与える影響について考察する。 【キー…
第13回 老年期の発達:喪失とサクセスフル・エイジング 老年期は、心身の衰えや、それまで担ってきた役割からの引退、近親者との別れなど、喪失体験が増えてくる。一方で、認知能力の向上や、肯定的感情の増加といった獲得的変化も生…
第12回 成人期の発達:中年期危機とジェネラティビティ 成人期は、仕事や家庭、地域での責任が増し、さまざまな形で次世代育成に関与する。その一方で、自身の体力の衰えや職業上の限界、子どもの巣立ちなども経験し、人生の軌道修正…
第11回 成人初期の発達:大人への移行 成人初期は、活動の場が学校から職場に移行し、親元を離れて自活したり、結婚を考え始めたり、新しい家庭を築くなど、役割や責任、ライフスタイルが大きく変化する。この時期の心理的発達につい…