心理学者が20年にわたりライフワークとして続けてきた研究を書籍化! なぜ同じような境遇でも前向きな人もいれば、辛く苦しい日々を過ごす人がいるのか。出来事ではなく認知がストレス反応を生んでいる。そう、私たちが生きているのは…
第15回 錯覚とメタ認知 錯覚とよいつきあいを築くために 自分自身の認知を適切にモニターし、さらにそれを制御しようとする過程は、メタ認知と呼ばれる。このメタ認知は、偏りのない良質の思考であるクリティカル・シンキングの重要…
第15回 全体を振り返って 臨床心理学の諸領域を全体的に捉え直して、今後の課題を考える。 【キーワード】 臨床の知、科学の知、エビデンス、ナラティブ、ESPs、RSPT、EBPP、RCT、二重盲検法、厳密科学、実践科学、…
第15回 発達と環境:文化の影響 近年、心理学研究における文化的背景の重要性が認識されるようになってきている。人が発達する過程において文化の影響がどのような形で見られるのか、文化心理学の研究成果をもとに考察する。 【キー…
第15回 死ぬということ 死にゆく人々と残される人々の心理について、悲嘆反応や喪の作業などの理論をふまえ、そのプロセスをたどるとともに、心理臨床的支援について論じる。 【キーワード】 悲嘆反応、喪の作業、自死、デス・エデ…
第15回 進化心理学の限界と展望 第15回では、これまでに学んできた進化心理学の限界を理解し、今後どのような研究が必要かを展望する。 【キーワード】 なぜなぜ物語、進化的ミスマッチ仮説、再現性の危機 1.進化的ミスマッチ…
第14回 自己の錯覚 錯覚は、客観的には誤った認識であっても、必ずしも有害なものとは限らない。健康な精神の持ち主は、現実を自分に有利に歪めて認識する傾向を持っており、これはポジティブイリュージョンと呼ばれる。こうした自己…
第13回 科学的思考と錯覚 実際には科学としての要件を備えていないのに科学的主張のように見える言説は、疑似科学と呼ばれる。多くの疑似科学には、科学の方法論やデータ解釈に関する錯覚が複合的に生じている。血液型性格学など、現…
第12回 原因と結果をめぐる錯覚 出来事の原因は何であるかを考える心の働きが、原因帰属推論である。この推論は、人の心理にとって、私たちが思っている以上に重要な役割を果たしている。この帰属推論が、人の動機づけを左右し、対人…
第14回 認知症の人に対する支援 認知症の人が地域で生活していくためには、医療介護の専門職との連携が重要である。認知症の人の心理をふまえ、支援にあたっての基本的な考え方や認知機能の低下による課題とその対応について、家族へ…
第13回 高齢者に対する心理臨床(2)―心理的介入のための方法― 高齢者に対する心理的支援のための方法について、高齢者への理解から心理的介入、評価に至る過程について、ケースフォーミュレーションの流れに準拠しながら、事例を…
第12回 認知症の理解 認知症は頻度が高く、生活に大きな影響を与えることから、高齢者の心理的問題を考える上で重要なテーマである。ここでは、認知症の原因疾患と主な症状とその検査、治療法について解説する。 【キーワード】 認…
第14回 福祉分野の心理臨床 福祉分野における心理臨床について、児童福祉、障害者福祉、高齢者福祉の3つに分けて、基盤となる法規や制度、支援の対象、心理職の職務や期待される役割について概説する。 【キーワード】 児童相談所…
第13回 教育分野の心理臨床 教育分野の心理臨床について俯瞰的に概説する。とくに、スクールカウンセリングにおいて関心の高い不登校、いじめ、自死などについて言及する。 【キーワード】 スクールカウンセリング、スクールカウン…
第12回 医療分野の心理臨床 まさに生老病死にかかわる医療分野の心理臨床について、その特徴を解説しつつ、この領域における臨床心理学の位置付けや役割について講じる。 【キーワード】 多職種連携、生物-心理-社会モデル、保健…