第2回 アセスメントの方法

心理的アセスメント(’20)
Psychological Assessment (’20)

主任講師名:森田 美弥子(中部大学教授)、永田 雅子(名古屋大学教授)

【講義概要】
心理的アセスメントとは何をすることなのか? 心理的支援実践においてアセスメントは必須の行為である。クライエントがどういう人であるのか、どのような問題を抱えているのか、といったことを把握しないことには支援の方針計画をたてようがない。では、具体的にどのような方法があるのか、そこで何に留意するとよいのか概説する。

【授業の目標】
本講義を通じて、心理支援における心理的アセスメントの基礎知識を得ることを目標とする。

第2回 アセスメントの方法

心理的アセスメントの方法には、面接、心理検査、行動観察がある。支援の場や対象によって、それぞれに適したアプローチがある。ここでは概要を説明する。

【キーワード】
アセスメント技法、アセスメントにおける倫理


支援場面の流れ
面接によるアセスメント
心理検査によるアセスメント
行動観察によるアセスメント
倫理的配慮


問題 2 心理的アセスメントにおける倫理について,次の①~④の文章のうちから,誤っているものを一つ選べ。

① クライエントの人権尊重は,すべての支援行為において大前提である。
② 申込を受け付けたら,必ずその支援機関での支援を継続する責任がある。
③ 研修を受けたことのない心理検査や面接技法を実施するのは望ましくない。
④ 公認心理師法では,秘密保持義務に違反すると法的な罰則が課されることが定められている。

①は正しい記述です。これは説明を要しないと思われます。インフォームド・コンセントをはじめとして,秘密保持,強制しないこと等,クライエントの人権尊重は必須です。
②これが「誤っているもの」です。申込を受け付けた時点,あるいはインテークを行った時点で,当該機関では難しいと判断された場合には,他の支援機関を紹介するなどの対応をします
③は正しい記述です。心理検査や面接技法に関して,講習を受けたり,熟練者や先輩に指導を受けたりして,身につけてから実施すべきです。クライエントを実験台にするようなことは避けてください。
④は正しい記述です。公認心理師法第41条に定められています。公認心理師資格を有していない場合でも,秘密保持は義務と考えてください。印刷教材第2章を参照して理解を深めてください。

フィードバック 正解は②です。

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