第6回 統計的推定

無作為に抽出された標本データを元に母集団について推定する統計的推測について理解する。

【講師】秋光淳生(放送大学准教授)
【キーワード】フィッシャーの3原則、点推定、区間推定


6-1

フィッシャーの3原則の組み合わせとして正しいものが1つある。それはどれか

なるべく偏りがなく、母集団の特徴を知るために、同じ条件で複数回繰り返し、複数の条件がある場合にはランダムに割当て、またブロックで条件が同じになるように局所的に管理します。

正答: 繰り返し、無作為化、局所管理
ある学習センターでサークル活動をする学生の年齢について調査するため、無作為に10個のサークルを選び出し、その選び出されたサークルに所属する学生全員の年齢を調べた。この標本抽出法として正しいものが1つある。それはどれか。

クラスター抽出法は、あるクラスターを選び、そのクラスターについては全数調査を行います。

正答: クラスター抽出法

 


6-2

統計的推定の考え方について述べた次の文の中で、誤っているものが1つある。それはどれか。

推定については点推定と区間推定があります。信頼係数というのは真の値が含まれる確率ですが、この確率が低いほど信頼区間は狭くなります。

シミュレーションを1回行うと信頼区間が求められます。真の値がその範囲に収まるような信頼区間になることもありますし、そうでないこともあります。真の値が信頼区間に含まれる確率を確認するには、実験を複数回行う必要があります。それがこの回のシミュレーションになっています。実際に確認してみてください。

正答: 90%の信頼区間と95%の信頼区間では、90%の信頼区間のほうが広くなる

6-3

以下の文は次のシミュレーションについて述べたものである。この中に誤っているものが1つある。それはどれか?

prob <- 0.3

n <- 1001

m <- 100

alpha<- 0.05

est <- numeric(m)

for(j in 1:m) {

est[j]  <- sum(rbinom(n,1,prob)/n)

}

z <- tibble(count=1:m,est=est,

lower=est-qnorm(1-alpha/2,0,1)*sqrt(est*(1-est)/n),

upper=est+qnorm(1-alpha/2,0,1)*sqrt(est*(1-est)/n),

check= ifelse( abs(prob-est) < qnorm(1-alpha/2,0,1)*sqrt(est*(1-est)/n),”Y”,”N”)  )

ggplot(z)+geom_point(aes(x=count,y=est))+

geom_segment(aes(x=count,y=lower,xend=count,yend=upper,colour=check))+

geom_hline(yintercept=prob,colour=”red”)

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