みなさんは、「静かな退職(Quiet Quitting)」という言葉を知っていますか。「静かな退職」とは、やりがいやキャリアアップは求めずに、決められた仕事を淡々とこなすことを指し、近年のワークライフバランスを重視する動きが加速化したことによって、この働き方が増え、注目されています。

株式会社マイナビ(東京都千代田区)が、全国の20〜59歳の正社員男女3000人を対象に実施した「マイナビ 正社員のワークライフ・インテグレーション調査2024年版(2023年実績)」によると、約2人に1人が「”静かな退職”をしている」と感じていることが分かったそうです。

調査は2023年11月にインターネットで実施されました。

「ワークライフ・インテグレーション」とは、「仕事」「私生活」を人生の構成要素として統合的にとらえて両方とも充実させ、人生を相乗的に豊かにしていくという考え方を指します。

そこでまず、「働く上での本音」を聞いたところ、全体の56.9%が「できることなら働きたくない」と感じていることが分かりました。さらに、48.2%が「静かな退職をしている」と感じていることも明らかになりました。

また、「仕事と私生活の充実の関係性」については、「”私生活の充実”が”仕事の充実”につながっている」が20.4%、「”仕事の充実”が”私生活の充実”につながっている」が12.4%、「相互に影響しあっている」が37.2%となり、合わせて7割が「私生活と仕事の充実」に関係性があると回答しました。

なお、仕事と私生活には関係性があると感じる人からは「ライブなど何かプライベートで楽しみにしていることがあると仕事のモチベーションも上がる」(20代男性)」などの声が寄せられた一方で、関係がないと感じる人からは「仕事は仕事、プライベートはプライベートとしか今まで考えてこなかった」(50代女性)といった意見も目立ちました。

続いて、「仕事と私生活、両方の充実を追求できていますか」と聞いたところ、「できていると感じる」は26.6%、「できていないと感じる」は39.0%という結果になりました。

また、「現在の職場の柔軟性」について「場所」「時間」「仕事の裁量権」「服装」「髪型」の5つの項目で聞くと、仕事と私生活両方の充実を追求できている人は、できていない人と比べ、職場の柔軟性が全ての項目で20pt以上高く、なかでも、「職場で仕事の裁量権がある」(27.9pt差)、「職場での服装の柔軟性がある」(26.1pt差)、「職場に時間の柔軟性がある」(24.8pt差)の項目で差が大きくみられました。

さらに、現在働く職場で導入されている「従業員向けの制度」について聞いたところ、仕事と私生活両方の充実を追求できていると感じる人と、追求できていないと感じる人で導入割合に差があった制度は、「在宅ワーク・リモートワーク制度」(9.4pt差)、「有給取得率向上施策」(9.1pt差)、「女性向けの産育休制度」(9.1pt差)などの制度で大きな差がみられたそうです。