第9回 弁別オペラント条件づけ
第9回 弁別オペラント条件づけ
(1)弁別オペラント条件づけの実験手続きについて理解する。
(2)3項随伴性について理解する。
(3)古典的行動主義、新行動主義、徹底的行動主義について理解する。
【キーワード】
3項随伴性、弁別刺激、弁別オペラント、刺激性制御、強化スケジュール、反応連鎖、確立操作、飽和化、遮断化、見本合わせ訓練、概念形成、プレマックの原理、反応遮断化理論、古典的行動主義、新行動主義、ハル、動因、トールマン、認知地図、バンデューラ、徹底的行動主義
随伴性 contingency 「複数の事象間の関係」
反応:刺激の随伴性 → オペランド条件づけ
刺激:反応:刺激の随伴性 → 弁別オペランド条件づけ(3項随伴性)
反応:反応の随伴性 → ある先行反応に別の後続反応が随伴する操作を行う
1.オペラント条件づけと弁別オペラント条件づけ
自発的、もしくは道具を使った反応(行動)に対して、強化刺激(餌など)を与えて、その行動の生起確率を増加させます。 オペラント条件づけは、道具的条件づけともいわれ、刺激でなく、行動に対する学習を説明しようとするものです。
弁別オペランド条件づけとは「介入条件のときだけ、レビー押しの反応率が高くなることが観察された場合に、弁別オペランド条件づけが成立したとみなす」
2.強化スケジュール
自発された反応に強化子を随伴される規則
・強化子が反応に依存しないで随伴される
「時間スケジュール」と消去スケジュール
・強化子が反応に依存してで随伴される
間隔スケジュールと比率スケジュール
時間スケジュール
時隔(間隔)スケジュール
比率スケジュール
3.3項随伴(three-term contingency)とは
弁別刺激:→弁別オペランド:→強化子(強化刺激)が、この順序で連合していくこと
・最初の二項 弁別刺激:弁別オペランド → 「刺激性制御」
・残りの二項 弁別オペランド:強化子(強化刺激) → 「強化スケジュール」
4.反応連鎖(response chain)
[メイザー](2008)のあげている例で検討
ラットが梯子で台に上り、ロープを引っ張ってドアを開け、トンネルをくぐり、別の台から滑り台でおり、レバーまで走って、レバーを押して、やっと「餌粒」を得るという状況
最初の「階段」
弁別刺激
「台を上る」というオペラント反応が生起し、
その結果「台」や「ロープ」という[条件強化子]が得られる
同時に次の行動の弁別刺激となる
連鎖によって一連の複雑な行動が見られたということ
エイザーは反応連鎖の明快な例として[サーカス]で動物が行う一連の行動をあげている
どのように動物を訓練するのか考えよ
5.確立操作(establishing operation)
強化子の機能を確立するようにするための操作
飽和化(satiation):強化子の効果を少なくするための操作
遮断化(deprivation):強化子の効果を大きくするための操作
「食物遮断化food deprivation」→「生得的確立操作」
「食物遮断化food deprivation」→強化子
「食物飽和化」→弱化子 「同じ食べ物を食べ続ける」→「馴化」として解釈することも可能
「習得性確立操作」
厳密には「四項随伴性」
6.弁別オペランド行動と概念形成
刺激性制御「見本合わせmatching to sample」
条件性弁別刺激 conditional discriminative stimulus
7.プレマックの原理と反応遮断化理論
「反応:反応の随伴性」 → プレマックの原理Premack’s principle
プレマックの原理をより一般化 → 「反応遮断化理論」
8.再び、連合という考えたかについて
連合学習「刺激や行動、さらに、行動の結果としての刺激の変化といったように、何かと何かとが結びつくことによって成立する学習のこと」
連合する何かと何かとは、同じカテゴリーに含まれる必要がある。
刺激と反応とが連合するとは、カテゴリー・ミステイク(錯誤)である。
「古典的行動主義」パブロフの影響を受けたワトソンの考え方「刺激Sー反応R」
「新行動主義」スキナー、ハルとトルーマン「刺激Sー有機体Oー反応R」
ハル「動因低減説」刺激と反応に、反応ポテンシャル、動因、習慣といった要因を組み込んだ数式を構築
トルーマン「目的と手段との連合」迷路学習の被験体であるラットの行動を認知地図によって餌場にたどり着ける。
バンデューラ「観察学習」
「自己高揚感」
スキナー「新行動主義」→「徹底的行動主義(行動分析学)」