第3回 精神疾患の治療
第3回 精神疾患の治療
精神疾患の治療のあり方について基本的な考え方を学ぶ。特に薬物療法と精神療法という二本の柱に注目し、それぞれの療法の目的・有用性・有害作用・限界について知る。薬物療法と精神療法の相補的な関係や多職種連携の意義についても理解しておきたい。
【キーワード】
薬物療法、向精神薬、プラセボ効果、精神療法、認知行動療法
1.精神疾患の治療と患者の回復
(1)個々の患者の生活事情に配慮すべきこと
(2)必要な時間をかけて治るのを待つこと
(3)薬物療法と精神療法は相互補完的なものであること
(4)人間関係こそ最良の薬
2.薬物療法とその他の身体的治療法
(1)薬物療法の発展
(2)向精神薬とその特徴
(3)向精神薬の作用と精神伝達のしくみ
(4)薬の効き目の検証法
(5)電気ショック療法(電気けいれん療法、電撃療法)
3.精神療法
(1)日々の臨床に織り込まれた精神療法的配慮
(2)薬物療法の心理的意義
(3)精神療法(心理療法)のさまざまな流れ
1.精神疾患の治療と患者の回復
(1)個々の患者の生活事情に配慮すべきこと
(2)必要な時間をかけて治るのを待つこと
SDM(Shared decision making)
(3)薬物療法と精神療法は相互補完的なものであること
1950年代 向精神病薬が開発された。
その後、個人・集団の精神療法や作業療法が開始された。
(4)人間関係こそ最良の薬
良好な人間関係に裏付けられた日常生活のなかでの支援が、大切である。
2.薬物療法とその他の身体的治療法
(1)薬物療法の発展
1952年 クロルプロマジンにより統合失調症の幻覚や妄想を抑えられるようになる。(初めは睡眠薬として開発されたが、全く効かなかった)
(2)向精神薬とその特徴
向精神物質:ヒトの精神活動に影響を与える物質
主作用:人間にとって好ましい効果
副作用:人間にとって好ましくない効果
精神病の薬は、飲まなければいけないのでしょうか?
精神疾患の種類によって異なってくる。
(3)向精神薬の作用と精神伝達のしくみ
(4)薬の効き目の検証法
プラセボ効果を除去するために工夫が必要となる。
ランダムサンプリング: 無作為抽出
ダブルブラインド: 二重盲検法
(5)電気ショック療法(電気けいれん療法、電撃療法)
3.精神療法
(1)日々の臨床に織り込まれた精神療法的配慮
(2)薬物療法の心理的意義
(3)精神療法(心理療法)のさまざまな流れ
ロジャーズの来談者中心療法
最近では、もともと健康水準の比較的高いヒトがストレス状況のなかで一時的な不調に陥る例が増えており、そうしたケースではとりわけ来談者中心療法の応用範囲は広い。
フロイトの精神分析療法
認知療法
同じ状況や出来事にされされても、その状況や出来事をどう認知するかによって、ストレス反応のあり方が違うという観察が出発点となっている。
認知行動療法
ATスプリット・・・・・A-Tスプリットとは、小此木啓吾が名付けたものである。全体のマネジメントを行う主治医と治療面接を行う臨床心理士というように、役割を分担し、連携しながらクライエントと関わっていくことを指す。主治医は心理療法に関わることはなく、投薬を中心とした身体的な管理を行い、臨床心理士はクライエントの心理的な援助を担当する。A-Tスプリットの留意点としては、クライエントの秘密の取り扱いなどの明確化、双方の役割の尊重、クライエントから出た主治医の話に対する中立的立場の保持などが挙げられる。(234文字)
※A-TスプリットのAはAdministrator(主治医)、TはTherapist(臨床心理士)の頭文字である。
SST(社会技能訓練:Socaial Skills Training ソーシャル・スキルズ・トレーニング)
心理教育(psychorducation)
「実は薬を飲んでいない」と打ち明けられた。
なぜ飲みたくないの、
患者の秘めた考えを聞いてみる。