意識はいつ生まれるのか

脳の謎に挑む統合情報理論

意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論

意識の謎を解明するトノーニの「統合情報理論」を紹介。
極上のサイエンス・エンターテインメント。

脳は意識を生み出すが、コンピュータは意識を生み出さない。では両者の違いはどこにあるのか。天才脳科学者が意識の秘密に迫るサイエンス・エンターテインメント。

マッスィミーニ,マルチェッロ
医師、神経生理学者。ミラノ大学で教鞭をとる。リエージュ大学昏睡研究グループ客員教授。カナダおよびウィスコンシン大学で研究を行う。『サイエンス』『ネイチャー』『PNAS』『ブレイン』といった重要な国際学術雑誌に、睡眠と意識にかんする論文を発表している

ジュリオ・トノーニ
医師、精神科医。ウィスコンシン大学精神医学科教授。ニューヨークとサンディエゴで研究活動に従事。睡眠と意識にかんする世界的権威。トノーニの唱える「統合情報理論」は、意識経験のありようを神経科学の立場から解く唯一の十全な理論として評価されている。学術論文多数

 

トノーニの意識の統合情報理論 アーカイブ – pooneilの脳科学 …

大泉匡史さん「意識の統合情報理論」セミナーまとめ(5/5). 前回のつづき。(全5回分の記事をつなげてPDF化しました。まとめて読むときはこちらを使うことをお勧めし …

 

サルの意識は確認できた、統合情報理論で存在を証明 – 日経 …

2017/10/04 — Giulio Tononi氏が提唱する意識の理論「統合情報理論」に基づき、既にサルの意識のコアを確認できたという。米Google社傘下の英DeepMind社など海外の …

ネットワーク内部の情報の統合を定量化 | 理化学研究所

2016/12/07 — 5.統合情報理論ネットワークの内部で統合された情報という観点から、意識という現象を数学的に理解しようとする理論。統合情報理論は、意識の現象論から、 …

 第1章 手のひらに載った脳

心理学辞典(スチュワート・サザーランド)
意識というのは魅力的な現象ではあるが、とらえどころがない。それがなんなのかを定義することは不可能で、どのような働きをするのか、なぜ発達したのかもわからない。このテーマについて読むに値するものはまだなにも書かれてはいない。

 第2章 疑問が生じる理由

哲学的ゾンビ
オーストラリアのデイビッド・チャーマーズによって有名になった。行儀がよく、まともで、外見からはわれわれとまったく見分けがつかない存在。どんな医学的な検査や心理テストを受けさせても、いかなる観察者によっても、人間と哲学的ゾンビは見分けられない。唯一の違いは、哲学的ゾンビには意識がないということだ。

 第3章 閉じ込められて

ロックドイン症候群
閉じ込め症候群は,四肢麻痺および下位脳神経が麻痺しているが意識は覚醒している状態であり,合図として用いる眼球運動以外,表情を示す,動く,話す,意思を伝達することができない。 典型的な閉じ込め症候群は,四肢麻痺を引き起こして下位脳神経および水平注視制御中枢を障害する橋の出血または梗塞に起因する。

植物状態および最小意識状態 – 07. 神経疾患 – MSDマニュアル

「植物状態」とミニマルな意識 – 人文書院

意識に相関した脳活動(NCC、Neural correlates of consciousness)
ある特定の意識的知覚を共同して引き起こすのに十分な、最小の神経メカニズムとして定義される (Crick & Koch, 1990)。

NCC(意識の神経相関)ってそもそもなんだったっけ? 吉田 正俊

意識があると意識がないの違いはどこにあるのか?
◆意識がある状況下、覚醒時や夢を見ているとき ◆意識がない状況下、眠りに落ちているとき(ノンレム睡眠)、麻酔薬を投与されてり、てんかんの発作、植物状態にあると判定された患者。

ニューロンの活動と意識の間には、なにか関係があるような印象を全体的にはあるものの、その関係がどんなものであるかをつかめていない。

 第4章 真っ先に押さえておきたいことがら

小脳と視床ー皮質系
小脳(ニューロン800億)を摘出しても意識には影響なし、視床ー皮質系(ニューロン200億)を摘出すれば意識は消える。
睡眠と覚醒
大脳新皮質のある特定のニューロンが、覚醒時には、毎秒10回から20回電気信号を発するとする。そのばあい、同じニューロンは、深い睡眠中(余波睡眠、急速眼球運動が見られないノンレム睡眠のうち、低い周波数の余波脳波が中心となる睡眠)にも同回数、信号を発することがわかっている。つまり、眠る人の脳のニューロンは、絶えず動いているということだ。
意識は、脳の産物である。夢を見ている最中に脳からすべての神経が外され、頭蓋骨から摘出され、なかかつ生命をたもたれているなら、夢の物語は続くだろう。

 

 第5章 鍵となる理論

統合情報理論
統合情報理論の基本的な命題 ”ある身体システムは、情報を統合する能力があれば、意識がある。”
第一の公理
意識の経験は、豊富な情報量に支えられている。つまり、ある意識の経験というのは、無数の他の可能性を、独特の方法で排除したうえで、成り立っている。いいかえれば、意識は、無数の可能性のレパートリーに支えられている、ということだ
第二の公理
意識の経験は、統合されたものである。意識のどの状態も単一のものとして感じられる、ということだ。ゆえに、意識の基盤も統合された単一のものでなければならない。

“意識を生み出す基盤は、おびただしい数の異なる状態を区別できる、統合された存在である。つまりある身体システムが情報を統合できるなら、そのシステムには意識がある。”

意識の単位Φ

図 統合された情報の図式化例と、それぞれの値

 

 第6章 頭蓋骨のなかを探索してみよう

「意識経験を支える基盤は、統合され、なおかつ、均質ではないシステムである。」

・小脳と視床ーー皮質系

1000億個の神経細胞(ニューロン)と100兆のシナプスとつながりがある。

「意識経験」は、Φの値が並外れて高い組織内で起こるはずだ。

脳梁ー大脳皮質のふたつの半球をつなぐ二億本の繊維は、小脳には無い。

小脳の解剖図 脳外科医 澤村豊のホームページ

 第7章 睡眠・麻酔・昏睡 意識の境界を測る

刺激

なにを測るのか
脳の情報統合能力を測るには、大脳皮質ニューロンの集合体をじかに刺激しなければならない(中核への直接アクセス)。そうやって、反応の広がり(統合)や複雑さ(情報量)を記録するのである。反応は、ミリ秒単位で起こる(意識の時間スケール)。

経頭蓋磁気刺激法 経頭蓋磁気刺激法 – Wikipedia(けいとうがいじきしげきほう、: Transcranial magnetic stimulation、TMS

電磁誘導 電磁誘導 – Wikipedia

TMS脳波計
TMSを使うと、大脳皮質のニューロン・グループに直接揺さぶりをかけられる(堅い中核への直接アクセス)。また、脳波計を使うと、視床ー皮質系全体にわたって生み出される電気反応の広がり(統合)と複雑さ(情報量)をミリ秒単位(意識の時間スケール)で記録することができる。

第8章 世界の意識分布図

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