第8回 こころとからだのエイジング-からだを中心にして-
第8回 こころとからだのエイジング-からだを中心にして-
身体機能(感覚・知覚・身体面)のエイジングによる低下は、社会参加や心理的側面に影響を与える。本章では、その特性と適応をめぐる問題をふまえ、心理臨床的支援との関連について論じる。
【キーワード】
疾病、身体・生理機能、感覚・運動機能、睡眠
1.はじめに
エイジングは、からだの成熟が終了したあるに起こる生理機能の衰えと定義されている。
個人差が大きいのが特徴である。
遺伝要因
生活習慣や環境などの要因
2.メカニズム
活性酸素説
プログラム説
遺伝修復エラー説
3.身体機能のエイジング
(1)感覚
視覚・聴覚・味覚・臭覚・触覚に機能低下が生じる
(2)運動機能
サルコペ二ア
一次サルコペ二ア
二次サルコペ二ア
ロコモティプシンドローム
(3)歯
8020運動
(4)嚥下機能
4.生理機能のエイジング
(1)排尿
腹圧性尿失禁
切迫性尿失禁
混合型尿失禁
溢流性尿失禁
機能性尿失禁
夜間の排尿回数の多い人ぼと死亡率が増加している。メカニズムとしては血中のドパミン・ノルアドレナリンといったカテコラミンの濃度変化が影響している。
ストレスがかかると放出されるノルアドレナリンは、自律神経に働きかけて心拍数を上げたり、血液量を増やしたりして、活動しやすい状態をつくる。 一方、ストレスになるようなツライ状況を乗り越えたときの達成感、うれしい気持ち、つまり快感をもたらすのがドーパミン。 この2つをコントロールして、気持ちを安定させるのがセロトニン
(2)睡眠
ノンレム睡眠
レム睡眠
5.高齢期における身体疾患の治療
体への負担が少ない麻酔薬や内視鏡手術
完全に病気を直すのではなく不快な痛みや症状を緩和
生活面での不自由を取り除くような主に生活の質(QOL)を重視した手術
6.からだのエイジングの心理的影響
老性自覚
ホジティプ心理学 自分の強みを再認識し、生きがいを追求すること、心理的ウェルビーイングの維持・向上を図るためのプログラムが開発されている。
ジティブ心理学は、「幸福」や「心身ともに健康な生き方」を手に入れるために、心理学に何ができるのかを科学的に研究する学問です。 統計データをもとに多くの人に効果があると実証されています。 ポジティブシンキングは、ポジティブなことだけを考え、独自の経験や自分なりの判断がベースになります。
ポジティブ心理学を支える5つの柱
1. Positive Emotion:ポジティブ感情
2. Engagement:没頭や没入
3. Relationship:豊かな人間関係
4. Meaning:人生の意味や意義
5. Accomplishment:達成、完遂、マスター
ポジティブ心理学を仕事や私生活に役立てる方法
1. 感謝の気持ちを大切にする
2. 自分の強みを発揮させる
3. ネガティブな思想を否定しない
4. 楽観主義の思想を持つ
7.まとめ
身体機能低下を防止するために運動したり、
病気を予防するための努力をしたり
老いを自覚して社会的にひきこめるようになったりする。
心理的介入の役割、
それぞれの生活史を振り返り
新しい課題に適応するために使える経験や強みがないかを
一緒に振り返り、再適応を援助していくことにあるだろう。