第4回 確率分布(1)
第4回 確率分布(1)
二項分布、幾何分布、ポアソン分布といった離散型確率分布として説明し、連続型確率分布として正規分布、指数分布について説明する。
【キーワード】
確率変数、確率分布、二項分布、幾何分布、指数分布、ポアソン分布
4-1
ある試験問題は、問題数が 4問で、そのどれもが5つの選択肢からなる。すべて当て推量で解答するものとし、どの問題も正答する確率は確率 p=0.2 とすると、正答数 Xは二項分布B(4,p) に従うと考えることができる。このとき、1問も正解しない確率を求めよ。
4/5×4/5×4/5×4/5=256/625=0.4096
と計算できますが、Rで行うとしたら dbinom(0,4,0.2) となります。dbinom(0,4,0.2)とdbinom(1,4,0.2)が同じ値で、dbinom(2,4,0.2)、dbinom(3,4,0.2)、dbinom(4,4,0.2)がその他の選択肢になっています。
Xは標準正規分布 N(0,1) に従い、P(X<−1)=0.1586553 であるする。
このとき、P(−1<X<1) を求めよ。
正規分布の分布の関数を見ながらどこの部分の面積を計算しているのかを理解するための問題です。
正規分布の密度関数 P(X<x)=f(x)は x=0で対称の形をしていて
P(−1<X<1)=1−P(X<−1)−P(X>1)=0.6826895
となります。
ある学校の男子生徒の身長は平均 165cm、標準偏差 8cmの正規分布に従う。生徒が500人いるとして身長が 173cm 以上である生徒の人数は何人になるか。以下の選択肢の中から一番近いものを選べ。ただし,Z が標準正規分布 N(0,1) に従うとき、P(Z<−1)=0.1586553 とする。
Z=(X−165)/8 とするとP(X>173)=P(Z>1)=P(Z<−1) と同じになります。
Rで P(X>173)=1−P(X<173) と考えると 1-pnorm(173,165,8) と計算でき、0.1586553を確認できます。
したがって、人数は
500×0.1586553=79.32⋯500×0.1586553=79.32⋯