第12回 医療関連感染症①(医療関連感染)
第12回 医療関連感染症①
(医療関連感染)
医療関連感染とは入院後、48時間以降に起こった感染症の総称である。代表的な医療関連感染の概要およびその包括的な予防策について学ぶ。
【キーワード】
医療関連感染、日和見感染、感染対策
1.はじめに
“To Error is human”(ひとは過ちを犯す 医療過誤の実態)
セルフ・アセスメント
院内感染、市中感染、原因、予防策
2.医療関連感染の歴史
(1) 黎明期
ゼンメルワイス(Semmelweis) 感染制御の父 イグナッツ・ゼンメルワイス
(2) 近代医学の幕開け
コッホ 核菌、 北里柴三郎 ペスト菌、 志賀潔 赤痢菌、 野口英世 黄熱病
(3) 抗菌薬の歴史
1928 アレクサンダー・フレミング 天然のペニシリンを発見
抗菌薬の耐性 antimicrobial resistance:AMR
(4) 医療関連感染対策の歴史
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)メチシリンに耐性のある菌
SENICスタディ
JCAHO(米国医療評価機構)
「伝染病予防法」 病原性大腸菌O157
セラチア、シアネトバクター、緑膿菌
3.医療関連感染の定義
代表例は五種類
・中心静脈カテーテル関連感染
・尿路カテーテル関連感染
・院内肺炎
・手術部位感染
・クロストリジウム・ディフィシル感染
(1) 中心静脈カテーテル関連感染
グラム陽性球菌
(2) 中心静脈カテーテル関連感染の予防策
マキシマル・バリア・プレコーション maximal barrier precaution
(3) 院内肺炎・人工呼吸器関連肺炎
微少誤嚥
(4) 院内肺炎・人工呼吸器関連肺炎の予防策
head-up
(5) 尿路カテーテル関連感染
(6) 尿路カテーテル関連感染の予防策
早期に抜去する。
(7) 手術部位感染
(8) 手術部位感染の予防策
a) 剃毛について
b) 抗菌薬の予防投与について
c) その他の手術部位感染の予防策
血糖のコントロール
下痢
便中に出てきたクロストリジウム-ディフィシルで汚染された器物や手などを介して、人の口や粘膜に到達して、他の人も感染していく可能性があります。 病院・老人施設等において、医療従事者や介護者が、クロストリジウム-ディフィシルで汚染された器物や手などを介して、入院患者・入居者の感染を広げて行く可能性もあります。2019/07/11
(10) クロストリジウム・ディフィシル感染の予防策
4.院内における包括的感染対策
インフェクション・コントロール・チーム(ITC)