第11回 錯覚の光と影 エンターテインメントと悪質商法


第11回 錯覚の光と影
エンターテインメントと悪質商法

私たちの認知プロセスにおいて情報の取捨選択を行う機能が「注意」である。 この注意が持っている性質を利用した錯覚は、マジックをはじめとしたエンタテイメントに利用されるのと同時に、時には詐欺や悪質商法の手法として使われる。 これらの手法に共通する錯覚を解き明かしていく。

【キーワード】
注意、チェンジブラインドネス、マジック、ミスディレクション


1.見えているのに見えていない

(1)間違い探しとチェンジ・ブラインドネス

チェンジ・ブラインドネス・・・明白な変化=チェンジがあるにもかかわらず、それに気がつかない=ブラインドということから、こうした視覚と記憶の関係に関する心理科学的な研究をチェンジ・ブラインドネスと呼んでいる。

フリッカー法・・・空白の画面を挟んで連続して呈示する方法。
サッケード法・・・眼球運動(サッケード)に同期させて画像を切り替える方法。
スプラッシュ法・・・一瞬泥はねのように妨害図形を出す方法。
漸次法・・・徐々に
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