
第05回 喪の作業と複雑性悲嘆
喪失体験は避けがたい人生の危機である。人間はこの危機を乗り越える個人の力と扶け合う知恵を備えているが、体験の強度や性質、置かれた状況によっては知恵と力を十分に発揮できず、深刻な悲嘆が遷延することもある。喪の作業のプロセスを振り返ると共に、その危機のさまざまな様相について考える。
アメリカ合衆国の精神科医。死と死ぬことについて関する書『死ぬ瞬間』(1969年)の著者として知られる。
著書において、彼女は初めて今日では「死の受容のプロセス」と呼ばれている「キューブラー=ロスモデル」を提唱している。まさに死の間際にある患者とのかかわりや悲哀(Grief)の考察や悲哀の仕事(Grief work)についての先駆的な業績で知られる。
「死の受容の5段階モデル」と呼ばれ、死に対する防衛反応の一つとして捉えられ
終末期医療(ターミナルケア)やグリーフケアを発展させるきっかけになったとされています。
- 否認・・・死を運命として受け入れられず、事実(検査結果など)を疑います。「そんなはずはない!!」
- 怒り・・・「どうして自分が!!」と怒りを覚え、周囲にぶつける事もあります。
- 取引・・・死の恐怖から逃れようとして、何かにすがろうとする事もあるでしょう。(宗教、補完代替治療、寄付など)タバコをやめますから・・・」など。
- 抑うつ・・・死は避けられないことを悟りなにも手につかなくなる時期もあると思います。
- 受容・・・死を避けられない運命として受け入れることができるようになります。
死別とは、自分自身の一部が死ぬことである。
複雑性悲嘆 複雑性悲嘆 – Wikipedia
「私の人生はいったい何なのだろうか?」
「なぜ生きているのか」「何のために生きているのか」「毎日繰り返される体験の意味は何か」「自分はなぜ病気なのか」「自分はなぜ死ななければならないのか」「死んだあとはどうなるのか」「人間として生まれ、人間として生きているということはどういうことなのか」などの問いは、人間誰しも抱えている[2]が、しかし人々は必ずしも常日ごろからそのような問いについて十分な時間をかけて探究しているわけではない[2]。
発達段階理論 – Wikipedia ライフサイクル
ユングは、人間の一生を太陽の運行になぞらえ、40歳前後を「人生の正午」と呼び、40歳前後を頂点として、人生を前半と後半に区分した。前半期の心の発達が、職業を得て社会に根づくことや、家庭を築くことなど、外的世界へ自己を適応させていくことであったのに対して、人生後半期の発達は、自己の内的欲求や本来の自分の姿を見出し、それを実現させていくことによって達成されると考えた[5]。