心理学実験1の面接授業の一日目
今学期は、面接授業の単位を絶対取得する。最低でも単位だけは取得するぞっと。
では、がんばります。
この授業では、心理学の基礎的な実験を通じて、実験心理学の基本的な方法と考え方を学びます。皆さんは、実験者や実験参加者として実験に参加するだけでなく、そこで得られたデータを処理し、それらをレポートにまとめることを、各実験について行います。つまり、単なる実験の体験ではなく、心理学における研究法としての実験について学びます。
単位修得には、8コマの授業すべてに出席することと、授業終了後に、すべての実験についてレポートを提出することが必要になります。
【授業テーマ】
第1回心理学における実験の意義
第2回ミュラー・リヤーの錯視1 実験
第3回ミュラー・リヤーの錯視2 データの処理
第4回ミュラー・リヤーの錯視3 レポートの書き方
大きさの恒常性説と眼球運動説と尚早反応の抑制説が採用できるかもしれません。
大きさの恒常性(大きさの恒常性 – 世界一わかりやすい心理学 (hatenablog.com))というのはいわば遠近法です。
視覚的な大きさが変化しても、実際の大きさは何となく想像できますよね。 矢羽をビルなど四角っぽい建物の角に見立てて主軸を見てみてください。 以下はミュラーリヤー錯視図の精一杯の表現です。
(↓主軸が遠くに見える) (↓主軸が近くに見える)
>───────────<───────────> 主軸の見え方に遠近があるということは、 すなわち、遠いほうは短めに見積もって、近いほうは長めに見積もるかもということです。
次に眼球運動説です。【画像で解説】錯視が起きる脳のメカニズム! 専門家に話を聞いてきた – イーアイデム「ジモコロ」 (e-aidem.com)
内向図形(↑では右側)では矢羽の先端で眼球運動は止まりますが、 外向図形(↑では左側)では矢羽の先端まで眼球運動が続くので錯視が生じるんじゃないかという説です。 眼球がより動くということは、それだけ主軸がより長く感じられるかもということです。
最後に尚早反応の抑制説です。尚早反応の抑制説 – 検索 (bing.com)
尚早反応とは言ってしまえばフライングです。 大きさの恒常性説から、ヒトは遠そうなものは短めに、近そうなものは短めに見積もるかもです。 下降系列の時、実験参加者は「もう十分短い(長い)よな…?」と待ちきれずにストップをかけたいはず。 しかし、「これは心理学の真面目な実験だ。もうちょっと調整しよう。」と参加者は思い、ストップをかけたい思いを抑え込んだかもしれません。 結果として、下降系列の方が上昇系列よりも錯視量が小さくなった。ということです。 以上です。
第5回概念学習1 実験
第6回概念学習2 データの処理とレポートの書き方
第7回対人魅力1 実験
第8回対人魅力2 データの処理とレポートの書き方
【学生へのメッセージ】
この授業では、実験データの処理(計算)や実験レポートの書き方に、多くの時間が割かれます。そのため、実験心理学の概論程度の知識があることと、統計処理をある程度理解できていることが望ましいです。
【受講前の準備学習等】
心理統計の基礎的なところを見直しておいてください。標準偏差などを自力で求められれば問題ありません。
【成績評価の方法】
成績評価は、授業内で実施する実習課題への主体的な取り組みとレポートの評点により行います。
【受講者が当日用意するもの】
電卓(1日目のみ)
【教科書】
授業当日にプリントを配付します。
【参考書】
・心理学-実験・研究レポートの書き方(B.フィンドレイ/北大路書房/¥1,430/ISBN=9784762820465)
・理科系の作文技術(木下是雄/中央公論新社(中公新書)/¥770/ISBN=9784121006240)
【その他(特記事項)】
心理学実験1・心理学実験2・心理学実験3は、難易度の違いによるものではありません。いずれの科目からでも受講可能です。なお、この授業を受講するにあたっては、放送大学または他大学において心理学の講義(概論、研究法、統計学など)を受講し、4単位程度を修得済みであることが望ましいです。
事前に上記の講義を受講することが困難な場合には、放送大学のインターネット配信で「心理学概論(’24)」、「心理学研究法(’20)」、「心理学統計法(’21)」を視聴してください。