再・第08回 精神分析の展開と応用
1.精神分析の展開
2.精神分析の応用
3.エビデンスという問題をどう考えるか
4.訓練としての個人分析、精神分析の学び方
1.精神分析の展開
1)20世紀後半の世界での展開
アメリカ 自我心理学
フランス ジャック・ラカン 新フロイト派や自我心理学に反対した。アンナ・フロイトの理論については、フロイトの業績を正しく継承していないとして批判し「アナフロイディズム」と呼び、「フロイトに還れ」(仏:Le retour à Freud)と主張した。
南米・オセアニア地区 1940年から訓練を始めている。
2)アメリカにおける関係論の展開
自己心理学、間主観的アプローチの伝統 H.コフート、R.D.ストロロウ (ハインツ・コフートに大きな影響を受け、間主観的アプローチを提唱した。)⇒コンテクスト(文脈)を徹底的に重視する立場。⇒関係論も同様。(対人)関係論が主流となっている。
「エナクトメント」は、こころの中で切り離された矛盾や葛藤などが、気づかないうちに関係性の中に持ち込まれ、関係そのものが違和感や葛藤をはらんだものになることを指しています。
3)日本の精神分析
古澤平作 怨みを向けた母親から赦(ゆる)されることが罪悪感の起源になる。
「阿闇世コンプレックス」(あじゃせコンプレックス、英: Ajase complex)は古澤平作が創唱し、小此木啓吾が広く流布させた精神分析の概念である。阿闍世とは、サンスクリット語で「アジャータシャトル」といい、未生怨『みしょうおん』すなわち出生以前に母親に抱く怨みの事を意味する。阿闍生コンプレックス、アジャセコンプレックスとも表記する。
土井健朗「甘え」
2.精神分析の応用
1)メンタライゼーション
ミラーリング⇒乳児の身体の不快や苦痛に共鳴し、それをリフレクトして子供に映し返すことである。ほどよい随伴的応答と有標性が大事である。
歪んだミラーリング⇒「ヨソモノ自己」自分を責めすぎたり人に気を使いすぎたりすることは、低い自己評価や慢性の抑うつなど感情調整の障害を引き起こす。
メンタライジング・アプローチ⇒
2)乳幼児観察とその応用
乳幼児観察は「観察と内省」という精神分析的態度を身に着けていくく基礎訓練である。
エスター・ビック(Esther Bick)
3)ワーク・ディスカッション
3.エビデンスという問題をどう考えるか
「遅延効果 sleeper effect」
4.訓練としての個人分析、精神分析の学び方
スタイン,マレイ
アメリカのユング派分析家。国際分析学会副会長。イェール大学、チューリッヒ・ユング研究所、ソカゴ大学で学ぶ。シカゴのユング研究所で20年にわたり教育分析家を勤め、現在、そこで指導にあたる。2003年以来、スイスに住み、現在はISAP(International School of Analytical Psychology,Zurich)の訓練分析家。2001‐2004年、IAAP(国際分析心理学会)会長、2008‐2012年ISAPZurich(International School of Analytical Psychology in Zurich)所長。著書多数
ユングは自らを心の探検家にして地図製作者とみなしていた。
心こそ彼が探検した未知の領域であり、その理論は人々を誘う地図である。
ユングの著作を丹念にたどり、その理論の根底にある深いヴィジョンの統一性を明かす格好の入門書。
BTS(防弾少年団)のニューアルバムのコンセプトになったことで再び注目をお浴びた名著、
待望の復刊。
「この先何年かたてば、本書はユング心理学について書かれた
最も重要な著作となるだろう―――――」 J・シンガー