ヒルマ・アフ・クリント展
皇居の乾門を出た後に、東京国立近代美術館に寄りました。
抽象絵画の先駆者、ヒルマ・アフ・クリント(1862–1944)の展覧会がありました。
ヒルマ・アフ・クリント(1862-1944)
ヒルマ・アフ・クリントはスウェーデンの裕福な家庭に育ち、王立芸術アカデミーを優秀な成績で卒業、職業画家として活動しました。一方で神秘主義などの秘教思想やスピリチュアリズムに傾倒し、交霊術の体験を通してアカデミックな絵画とは異なる抽象表現を生み出します。表現の先駆性や緻密な体系性など、モダン・アート史上、きわめて重要な存在として評価されています。
特に2章の精神世界の探求は、興味を引かれた。
ヒルマ・アフ・クリントがスピリチュアリズム(心霊主義:人は肉体と霊魂からなり、肉体は消滅しても霊魂は存在し続け、現世へ働きかけてくるという思想)に関心を持ち始めたのは1879年頃、彼女が17歳の時とされています。ストックホルムには秘教的思想を信奉する団体がいくつか存在していました。、ヘレナ・ブラヴァツキー(1831–91)が提唱し、世界的に受容された神智学(しんちがく)などのに影響を受けながら、アフ・クリントは瞑想や交霊の集いに頻繁に参加し、知識を深めていきます。
彼女たちは交霊術におけるトランス状態において、高次の霊的存在からメッセージを受け取り、それらを自動書記や自動描画によって記録しました。波線の連なりが続くシンプルなものから、植物、細胞、天体など具体的なモチーフが認められるものなどヴァリエーションも多岐にわたります。
また、3章の「神殿のための絵画」では、「5人」の交霊の集いにおいて、高次の霊的存在より、物質世界からの解放や霊的能力を高めることによって人間の進化を目指す、神智学的教えについての絵を描くようにと告げられます。
もう一回、行きたいを思う。