
エミリー・ディキンソン
アメリカ文学への誘い エミリー・ディキシンスンの詩の世界
エミリー・ディキンソンは、
- 孤独な生涯を送りながらも、
- 死・永遠・内面の声をテーマに、
- 革新的な詩を生み出した詩人。
彼女の作品は、心理学的にも文学的にも「内なる異性像(アニマ/アニムス)」を考える上で非常に示唆的です。
再・第13回 心の中の異性像アニマ/アニムスがもたらす心の発達過程 – LIFE-SHIFT
第13回 心の中の異性像アニマ/アニムスがもたらす心の発達過程 – LIFE-SHIFT
エミリー・ディキンソンの人物像
- 生涯 マサチューセッツ州アマーストの裕福な家庭に生まれ、生涯のほとんどを生家で過ごしました。社交的ではなく、晩年はほとんど家から出ない「隠者」のような生活を送りました。
- 作品数 約1800編もの詩を残しましたが、生前に出版されたのはわずか十数編。しかも編集者によって大幅に改変されていました。死後に原稿が発見され、20世紀に入ってから本来の姿で評価されるようになりました。
- 短い形式 当時の詩は長編が主流でしたが、ディキンソンは短い詩を好みました。
- 独特の表記 ダッシュ(—)や大文字の多用、韻律の変化など、型破りなスタイル。
- 主題
- 死と不死(Immortality)
- 自然と時間
- 内面の孤独と精神の自由
- 愛と神秘体験
【アメリカの詩人】エミリー・ディキンソンの有名な詩の解説 Because I could not stop for Death – | Good Life with English
英語「IMMORTALITY」の意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書
アニムス的な読み方
ユング心理学的に見ると、ディキンソンの詩に現れる「死」や「声」「導き手」は、女性の内なる男性像=アニムスの象徴とも解釈できます。
- 「死」という存在が彼女を導く紳士として現れる
- 内なる声が彼女を超越的な世界へ連れ出す
- 精神的な対話相手としての「彼」が詩の中に登場する
つまり、彼女の詩は単なる死の描写ではなく、内面の男性的原理との対話を通じて「自己超越」を表現しているとも読めるのです。