「経済成長」というゲームに不毛な延命・蘇生措置を施すことではない

 

ビジネスの未来――エコノミーにヒューマニティを取り戻す

ビジネスはその歴史的使命をすでに終えているのではないか?
これが、本書の執筆のきっかけとなった筆者の疑問です。

そして、このような結論を導き出します。答えはイエス。ビジネスはその歴史的使命を終えつつある。

さらに、21世紀を生きる私たちの課せられた仕事は、過去のノスタルジーに引きずられて終了しつつある「経済成長」というゲームに不毛な延命・蘇生措置を施すことではないといいます。では、私たちは現状をどのように受け止めた上で、未来に向けた第一歩を踏み出すべきなのでしょうか。

その答えとして筆者は、4つのサマリーを掲げます。
1.私たちの社会は、明るく開けた「高原社会」へと軟着陸しつつある
2.高原社会での課題は「エコノミーにヒューマニティを回復させる」こと
3.実現のカギとなるのが「人間性に根ざした衝動」に基づいた労働と消費
4.実現のためには教育・福祉・税制等の社会基盤のアップデートが求められる

筆者は、資本主義の過去、現在、未来を冷静に分析し、人間が人間らしく生きるために本当に必要とされるべきは、どのような「社会システム」であるべきなのかを真剣に考え続け、同書を書き上げました。
これは、それらを実現するために、私たちは何をすべきなのかを問うた、これまでにない「資本主義」論です。

【目次抜粋】
はじめに
第一章 私たちはどこにいるのか?
第二章 私たちはどこに向かうのか?
第三章 私たちは何をするのか?
補論
終わりに


ベーシックインカムを前提としているが、本当に可能なのか?

「それ自体楽しい、遊びのような仕事」への従事で、労働満足度が高くなる。それで、その仕事はBIの原資たる利益を十分に生み出すのだろうか、BIとはまったく関わらない仕事なのだろうか?

「経済が低成長に陥ったのではない。ただ、成長が”完了”しただけである」完了したということは、下がることはないということなのだろうか?

疑問がたくさん残っているので、次回作に期待。

「高原社会」への胎動 | 山口周 責任編集 | クーリエ・ジャポン
「高原社会」への胎動. 経済成長というゲームに不毛な延命措置を施すのではなく、「新しい活動」を通して、真に豊かで生きる …

レオン・フェスティンガー – Wikipedia
レオン・フェスティンガー(Leon Festinger, 1919年5月8日 – 1989年2月11日)は、アメリカ合衆国の心理学者。社会心理学を研究。認知的不協和「自分の信念と事実が食い違うとき、人は信念を改めるよりも事実の解釈を変えることで信念を守ろうとする」

三つの強迫からの脱却が必要。
「文明のために自然を犠牲にしても仕方がない」という文明主義
「未来のためにいまを犠牲にしても仕方がない」という未来主義
「成長のために人間性を犠牲にして仕方がない」という成長主義

人間の大地 (光文社古典新訳文庫)

国際郵便機のパイロットとしても長いキャリアを持つサン=テグジュペリが、勇敢な僚友たちの思い出、技術の進歩、また『ちいさな王子』や『夜間飛行』の物語の土台となった南米やアフリカでの極限状態など、自身の体験に基づいて時に臨場感豊かに、時に哲学的に綴ったエッセイ。本当の勇気とは何か、人間の使命とは何かを熱く問いかける傑作。

「労働が愉税となって回収される社会」
マルクス/エンゲルス著作邦訳史集成―新MEGA第2部(『資本論』および準備労作)関連内外研究文献

「戦略十訓」 見てみるとたしかに売り手側としてはまあそうすればものが売れるようになるという仕組みではあります
1. もっと使わせろ
2. 捨てさせろ
3. 無駄使いさせろ
4. 季節を忘れさせろ
5. 贈り物をさせろ
6. 組み合わせで買わせろ
7. きっかけを投じろ
8. 流行遅れにさせろ
9. 気安く買わせろ
10. 混乱をつくり出せ

生き延びるためのデザイン
生きのびるためのデザイン

もっともいかがわしい職業である。手元にお金がないのに必要の無い商品を買わせることをしている。

必要以上のものが欲しい。

恋愛と贅沢と資本主義 (講談社学術文庫)

資本主義という経済システムを生み出したのは「贅沢」であり、その贅沢を推進したのが「恋愛」である。

有閑階級の理論
有閑階級の理論[新版] (ちくま学芸文庫)

流行の衣装や娯楽から高等教育まで、消費とはいわば「他人への見せびらかし」にすぎない―。大量消費社会が到来し、大企業体制が確立しつつあった19世紀末のアメリカ。階級の上下を財力の誇示や見栄の張り合いで示そうとする生活様式を、おもに担ったのが「有閑階級」だ。かれらは、一体いつどのように歴史の舞台に登場し、いかなる進化の過程をへて現代にいたったのだろうか?富が人々の行動に与える影響をあざやかに考察し、文明社会の成り立ちをあからさまに描き出した古典的名著を、ガルブレイスによる詳細な序文を付し、決定版として明快な新訳で送る。


真にやりたいことを見つけ、取り組む

ヘーゲル読解入門―『精神現象学』を読む

「人間性に根ざした衝動」「衝動にシステムをリ・ハックさせる。」

ミハイ・チクセントミハイ – Wikipedia
ミハイ・チクセントミハイ(Mihaly Csikszentmihalyi, 1934年9月29日 – 2021年10月20日)は、ハンガリー出身のアメリカの心理学者。「幸福」、「創造性」、「主観的な …フロー

「仕事によって得られる何かよりも仕事そのものが報酬になっている」

「人が発明をするのは、発明がおもしろいからです。どうしたらお金を稼ぐことができるかなどと考えて仕事を始めたりしません。たしかに、世の中は厳しく、お金は重要です。しかし、自分にとって楽しいこととお金が儲かることのうち、どちらかを選ぶなら、楽しいことの方を選ぶでしょう」

「幸福感受性」が摩耗されてしまっている 創造的な人々は、豊かな「幸福感受性」をもっており、興味や喜びを感じることに関わろうとする一方で、仕事に退屈を感じると「素早く荷物をまとめてその場を立ち去る」のです。多くの人々は、「つまらない、くだらない」とぼやきながら、新しい仕事を探すでもく、いまの仕事に意味合いを作り出すでもなく、一度しかない人生の一日一日を垂れ流すようにして過ごしています。

とにかく、なんでもやってみる。いろいろ試してみる。

「人生をみつけるためには、人生を浪費しなければならない。」

アン・モロー・リンドバーグ – Wikipedia
アン・モロー・リンドバーグ(Anne Morrow Lindbergh、1906年6月22日 – 2001年2月7日)は、アメリカ合衆国の飛行家、文筆家。チャールズ・リンドバーグの妻。

自分が何に夢中になれるのかは、結局のところは試してみないとわからない。それがたとえ「何の役にたつのかわからない」ような営みであっても、多くの時間と労力の浪費と無駄の先にしか「人生」を見つけることはできなというリンドバーグの指摘は、多くのキャリア論からも言われている。

ジョン・D・クランボルツ – Wikipedia
ジョン・D・クランボルツ(John D. Krumboltz、日本語表記は「ジョン・D・クランボルツ」の他に「クルンボルツ」との表記もある。1928年 – 2019年5月4日)は、教育心理 …
計画的偶発性理論– Wikipedia
計画的偶発性理論とは?クランボルツ教授に学ぶキャリア
2020/06/04 — 計画的偶発性理論のキーとなる5つの行動特性 · 好奇心(Curiosity):新しいことに興味を持ち続ける · 持続性(Persistence):失敗してもあきらめずに努力 …
プランド・ハップンスタンス理論とは――意味と例 – 日本の
2021/12/27 — プランド・ハップンスタンス(Planned Happenstance)は、日本語で「意図された偶然」や「計画された偶発性理論」と訳される、比較的新しいキャリア論 …
‎2.キャリア・アンカー理論の限界と… · ‎キャリア・アンカー理論とは


真に応援したいモノ・コトにお金を使う

デカルトからベイトソンへ――世界の再魔術化 (文春e-book)

労働が、「辛く苦しい労役」から「活動自体がもたらす愉税や官能が報酬として即時に回収されるような活動」に変化する。
喜びを感じられない活動に人を駆り立てることはできません。
「労働の喜び」を回復させる。

「小さく、近く、美しく」バリューサイクルへの転換

ユニバーサル・ベーシック・インカムの導入

「文化的で健康な生活を維持するのにひつような金額を、無条件で、全国民に対して、給付する。」

第三の道―効率と公正の新たな同盟

隷属なき道 AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働 (文春e-book)

オランダの29歳の新星ブレグマンが、「デ・コレスポンデント」という
広告を一切とらない先鋭的なウェブメディアで描いた
新しい時代への処方箋は、大きな共感を呼び、全世界に広がりつつある。
最大の問題は、人間がAIとロボットとの競争に負けつつあること。
その結果「中流」は崩壊し、貧富の差は有史上、もっとも広がる。
それに対する処方箋は、人々にただでお金を配ること、週の労働時間を15時間にすること、
そして国境線を開放することである。
それこそが、機械への『隷属なき道』となる。

「自分が辛い仕事に携わって得た稼ぎから差っ引かれる税金が、働いてもいない人に社会保証として分配されるのは嫌だ」
「辛い仕事は嫌なんだよね。」
「辛い仕事だが給料を得るためには仕方がない」

「資本主義社会のハッカー」
・私たちが依存している社会システムを外側からハンマーでぶっ壊すのではなく、静にシステム内部に侵入しながら、システムそのものの振る舞いをやがて変えてしまうような働きをする静かな革命家たち。

「もう買いたいモノがない」日本人の消費のリアル

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