第8回 心理療法4 ―認知行動療法―

第8回 心理療法4
―認知行動療法―

近年、大きく発展してきた認知行動療法の理論と技法について解説する。

【キーワード】
認知的再体制化、自己教示法、自律訓練法、系統的脱感作法、正の強化法、シェイピング法、行動論的セルフコントロール法


1.認知行動療法とは

(1)定義

1980年代以降 認知行動療法が注目される。

2005年4月 「性犯罪処遇委員会」

(2)歴史

2.基本理論

(1)認知的アプローチの基礎理論

ABC理論

(2)情動的アプローチと行動的アプローチの基礎理論

感情ネットワーク理論・・・記憶表像に、ポジティブ気分やネガティブ気分の対応するノード(中継点)が存在し、それが、楽しさなどのノードと連結し、さらに具体的な楽しい語や楽しい経験などが感情ノードと結合していることを想定する。

オペラント条件づけ・・・行動の自発がなんらかの結果を生み出し、それが当該反応の自発を促進したり(強化)、抑制したり(罰)する。

観察学習・・・自分で行動するのではなく、他者の行動を見て学習する。

3.主要技法

(1)認知的側面をターゲットとする技法

1)認知的再体制化 共同作業

・問題となる認知を見つける

・その認知の妥当性と正当性を検証する行動実験

・問題となる認知を、これからの人生に役立つ新しい認知へと変化させる。

2)自己教示法

・自分に役立つ新しい認知を自身に言い聞かせる。

(2)感情的側面をターゲットとする技法

1)自律訓練法

シュルツ(Schultz,J.H.)が考案し、ルーデ(Luthe,W)が体系化した身心リラックス法

一定の自己暗示の言葉を用いる。

2)系統的脱感作法と現実脱感作法

不適切な不安や恐怖に適用される

系統的脱感作法・・・イメージで、現実脱感作法・・・現実場面で

(3)行動的側面をターゲットとする技法

1)正の強化法

2)シェイピング法

3)行動論的セルフコントロール法

a,刺激制御法

b.セルフ・モニタリング

c.自己強化法

4)モデリング法

4.認知行動療法の展開

第1ステージ 行動療法

第2ステージ 認知の導入 認知行動療法

第3ステージ マインドフルネスの導入

認知の内容 変えるもの → 観察するもの

 

Pocket
LINEで送る