第14回 運動機能の障害

第14回 運動機能の障害
姿勢を保ち、運動機能を担う骨、関節、筋肉、神経筋接合部の主な疾患、活動や行動の制限によっておこる運動機能の障害について学ぶ。
【キーワード】
骨折、骨粗鬆症、変形性関節症、腰痛症、筋ジストロフィー、重症筋無力症、廃用症候群


1.正常構造と機能

(1)骨の正常構造と機能

骨塩  骨塩とは、骨中に含まれるカルシウムやリンなどの無機塩類(ミネラル)の総称です。 骨塩定量は骨密度測定のことで、骨の密度を測ることによって、主に骨粗鬆症の診断に用いられています。 また、ホルモンのバランス異常や先天性の代謝性骨疾患による診断にも利用されています。 骨粗鬆症では骨密度が低下し、骨が折れ易くなります。

(2)関節の構造と機能

関節包 「関節包」とは、関節を包んでいる袋状の膜のことをさす。 広義の意味での関節は、骨と骨をつなぐ部分をいい「線維性連結」「軟骨性連結」「骨性連結」などのように動かない関節もあるが、関節包は、腕や足の関節のように、可動域の大きい滑膜性関節を構成する。

2.骨折

骨折部では骨髄から出血して、血腫という種々の成長因子を含んだ凝血塊ができ、骨折部の周囲組織の炎症がおさまるとともに様々な細胞が増殖して骨癒合に向かいます。

病的骨折 健康な骨は、よほど大きな力がかからないと骨折しませんが、腫瘍や転移がんなどの疾患がある骨は強度が低下しているため、通常では折れないようなわずかな力で骨折する場合があります。 これを病的骨折といいます。 改善には、原因となる疾患に対する治療が必要です。

凝血(ぎょうけつ) 体外に出た血液が固まること。 また、その固まった血。

3.骨粗鬆症

椎骨(ついこつ)または脊椎骨(せきついこつ、英:vertebra)は、脊椎の分節をなす個々の骨のこと。 縦一列に並んでおり、ヒトの場合上から順に頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個、仙椎5個、尾椎3〜6個の32〜35個存在するが、仙椎および尾椎はそれぞれ癒合しており、仙骨および尾骨と呼ばれる。

4.変形性関節症

 

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