第14回 対応のある3つ以上の平均値差の検定

第14回 対応のある3つ以上の平均値差の検定
対応のある3条件以上の間で平均値の差を検定する方法について解説する。分散分析を利用して条件間で平均値差の検定を行う方法を説明する。また、多重比較によりどの条件間に差が認められるか検定する方法を紹介する。
【キーワード】
分散分析、F分布、多重比較、球面性の仮定


14.1 実験参加者内の分散分析

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分散分析の仮定
3つ以上の平均値差の検定(第13回)
1.単純無作為抽出により標本が得られた
2.各群の母集団からの標本抽出は、正規分布で近似できる
3.その正規分布の分散は、全群で等しい

対応のある3つ以上の平均値差の検定(第14回)
1.単純無作為抽出により標本が得られた
2.各条件の母集団からの標本抽出は、正規分布で近似できる
3.条件間の差分散は、全群で等しい
球面性の仮定

14.1.1 実験参加者間分散分析と実験参加者内分散分析の違い

14.1.2 実験参加者内の分散分析における仮定

球面性の仮定

14.1.3 分散分析表

個人差:実験参加者の違いに由来する影響

条件:群間の行に相当

14.1.4 F値を用いた検定

帰無仮説「全条件の母平均が等しい」

有意水準をa=0.05と定めたとき、臨界値は3.49です。

この標本から計算されたF値4.57は、この臨界値を上回っています。

p値=0.02 (標本抽出を繰り返した際に今回以上に大きなF値が得られる確率)

よって、標本抽出を繰り返した際に今回のようなデータが得られる確率は5%以下ということになります。

(F(3,12)=4.57,p=.02)

したがって、帰無仮説を棄却し、「少なくてもどこか1つの条件間で母平均は異なる」

14.1.5 標準化効果量と信頼区間

実験参加者内計画では、一般的に偏イータ2乗の方が大きくなります。

14.1.6 分散分析後の多重比較

多重比較:個々の条件間で母平均を比較すること

・要因の誤差項を使用する方法

・ペアごとの誤差項を使用する方法

14.2 球面性の仮定

GreenHouse-Geisserのイプシロン

Greenhouse-Geisser 補正と Huynh-Feldt 補正

 

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