第1回 発達とは

第1回 発達とは

心理学における「発達」の定義、その歴史的変遷について説明する。主な発達段階と発達課題、発達が生じるメカニズム、人間の発達の特殊性、初期経験の影響について概説する。

【キーワード】
生涯発達、発達段階、発達課題、遺伝と環境、生理的早産、初期経験


1.発達とは

障害発達心理学

・青年期の終わりがあいまいになった、生き方の選択が増えた

・高齢化が進み、老年期が長期化したため

・安定・不変の時期とみなされていた成人期にも、さまざまな心身の変化が生じていること

2.発達段階

エリクソン、ハヴィガーストの理論

・胎生期 受精から38週、卵体期、胚芽期、胎児期、

・乳児期 誕生〜一歳半

・幼児期 一歳半頃〜6歳まで

・児童期 6歳〜12歳まで

・青年期 12歳〜20歳ごろ(30歳ごろまでの説もある)

・成人初期 20歳ごろ〜30歳半ばまでをさす

・成人期 30歳半〜60歳初めまで

・老年期

発達とは、発達段階ごとに新しい課題に出会い、それを乗り越えていく過程だいうことであろう。

3.遺伝と環境

生得説 遺伝に重きを置く

経験説 生後の経験を重視

相互作用説 遺伝と環境が時間軸の中で双方向的に影響し合う

ゲゼルの発達 成熟優位説 行動主義立場

行動遺伝学 共有環境、非共有環境にわけて、その影響の違いを見る。

ニッチ構成

老齢期のサクセスフル・エイジング 「将来への見通しをもって「目標」を設定し、自分の発達環境を積極的に創造し修正していく存在」としての人間観である。

4.人間の発達の特殊性 ー 生理的早産

比較行動学者 ポルトマン(人間はどこまで動物か) 「生理的早産」進化的な観点から見た人間の発達の特殊性を明らかにしている。

鳥類

離巣性(出生後すぐに自力で移動しエサをついばむことができる。)

留巣性りゅうそうせい(しばらく巣にとどまって親がエサを運んできてくれるのを待つ)

5.初期経験とその影響

動物行動学者のローレンツ 「刻印づけ」

ボウルビィ 「愛着理論」

社会学者 エルダー 発達段階により受ける影響が異なる。

可塑性 環境の影響を受けて変化する可能性

 

 

 

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